2006年10月31日

とらわれ

ぼくはここで生まれた。
生まれてから、ずっとここにいる。
ここから外にでたことはない。でれないから。

昔、にいさんがこの外にでた。
ちょっとしたスキをついて、このそとに逃げだした。
ぼくもあとを追おうとしたけど、できなかった。閉じ込められてしまった。
そのあと、ドタバタと外はさわがしくなっていった。
ぼくは知っている。
そとにいるあの人たちは、追いかけてくる。
逃げたにいさんは、今きっとおいかけられている。
そして、捕まったら。ううん、捕まらなくても、追いつかれたらそのまま。
ころされる。

外がしずかになった。
それは、にいさんが逃げ切ったからなのか。それとも。
ぼくには、知るよしもない。
ぼくはまだ、この狭いここにいるのだから。
ここは、監獄。どこにもいけないところ。
ぼくはここで生まれて。そしていずれ。
ころされるんだ。
ここをでることなく、いや、でたときにそのままころされる。
ころされるために、でる。だされる。
でも仕方なかった。ぼくは、そのために生まれたのだから。
あとどれだけ生きれるか、ぼくは、知らない。


しょせんは、実験用のハエだもの。


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逃げたハエは、殺せって指示があったんだってさ。
怖い怖い。
どのみち最終的には処分されちゃうんだろうけど(´・ω・`)
…まぁ実物見て同情はなかなかできなそーですが。