2006年06月23日

ファイル形式と圧縮率

mixiの紹介文をいろいろとまた弄ってみました。うむ、結構適当におちょくって書いているので、その結果自分への紹介文がいい感じにけなされてますw

さて、いろいろと暴走気味ですが、PC音楽ネタ3回目です。
今回はメインとなる、音楽の保存について。一般にMP3、MP3と言われてますが、その実それ以外も多いですし、よくわかってない人が大半じゃないかと。
知っている知識で軽く概要を説明します。

◆音楽データは圧縮保存
まず、音楽ファイルっていうのは当然ながら電子的なデータで、デジタルです。自然な音を出せって言ったって限度があります。
一般的に入手できる音質は、CDのものが一番高いことになりますし、音楽コンテンツの入手手段も多様化してきたとはいえ、やはり一番大きいのはCDです。
 
この音楽CDですが、そういうわけで最初からある程度圧縮されていると言ってもいいです。(少し違いますが、細かい説明は面倒なので)
それでも、74分=650MBで、非常に容量が大きいことがわかります。これでは不便なので、少し音質を落としてでも多く保存するためにいろいろなファイルの保存形式があるわけですね。
 
 
◆保存形式の違い
保存形式は様々ですが、これはそれぞれ違う技術を用いて圧縮するからです。まぁ当たり前ですね。
一般に使われているMP3形式は、今では少し古い規格になっています。コンピュータの世界は日進月歩なので。
有名な規格については、このあとそれぞれ述べていきますが、注意して欲しいのは9割方これらの保存形式は非可逆圧縮を用いている、ということです。
非可逆は読んで字のごとく、「元に戻せない」形式です。劣化コピーとでも言うもので、音質が落ちます。
人によっては、保存形式を変換したくて、圧縮したやつを他の圧縮したやつに変更しようとする人がいますが、これは「二重に音質が落ちる」と考えてください。二回目は一回目ほどの落差はありませんが、それでも落ちます。
 
形式による違いは、いくつかあります。

・得意な音の種類
・省略する音の範囲や方法
・再生する時に必要な計算量

 
3つめは特に意識してない人が多いかもしれませんが、実はこの計算量が増えるということは、ポータブルプレイヤーにとっては大きな問題になりうるのです。具体的には、電池の減りが早くなったり、電池が減ってきたときに音が変になったり、といったものです。
1つめと2つめは、音質に関わる部分なので気になる人は聞き比べるといいかもしれません。
 

◆細かい説明の前の基礎知識
まず、基本ですが。音楽データは「ビットレート」という単位を用いて圧縮率を表します。
kbpsという単位をつけたら、それです。数字が大きいほど、圧縮率が低くてファイルが大きくなります。つまり、入る曲数が減ります。
数字が小さくてもいい音質がでるものが、いい形式だと言えるでしょう。圧縮率は、ソフトの詳細設定で設定できると思うので、探してみてください。
 
あと割と知られてないんですが、変換ソフトによって音質が変わります。
また、再生するソフト、機械によっても音質は違います。こっちはなんとなくそういうもんだと思ってる人が多いみたいですけど。
 
 
◆MP3形式(MPEG Layer-3)
最も一般的に普及している形式です。多少、拡張形式もあったと記憶してますが、普通は関係ないので気にしないでいいですね。
今では少し古い規格ですが、それゆえに技術的にも確立しており簡単に実装できるのでどのプレイヤーも必ず対応してます。この規格は、以前から商用ライセンスの問題があり、特に一部で反発が大きかったため、それに取って代わる形式としてOgg Vorbisという形式ができました。後述します。
 
特徴として、汎用性が最大級に高いことが挙げられます。なにせ、対応してないものがほぼありません。
しかし古い形式ゆえ、音質は若干悪く、特に圧縮率が高くなるほど高音部がでなくなります。
128kbpsを標準としてますが、MP3の128kbpsは高音及び低音が完全に潰れます。逆にそれが気にならない人は、半分の64kbpsあたりが容量の節約ができていいと思います。(昔は64kbpsのMP3を聴いてました)
一般的な利用には、160kbpsか、192kbps程度をお勧めします。中には320kbpsという低圧縮で利用している人もいるようですが……。
 
優秀なエンコーダとして、Lameという海外製のソフトが取り沙汰されていました。音が気になる人は探してみるのもいいかもしれません。日本では、このLameを発展させた「午後のこーだ」が開発され、海外も含め圧倒的な人気を誇りました。その最大の特徴である変換速度は、残念ながらPC性能の向上で今はあまり重視されていません。しかし、音質には定評があるので、試してみるのも一興。お勧めは、CDexとの組み合わせですが、これはまたの機会に。
 
 
◆WMA形式 (Windows Media Audio)
Microsoftが開発し推奨している音楽形式です。昔はMP3と大して変わらないどころが劣っている印象が強かったのですが、改善され今では一般的によく使われるようになっています。
こちらもライセンスはありますが、MP3のように問題となっていません。恐らく最初から問題になるような態度を取っていなかったからでしょう。それか、期待されてなかったか。
 
ともあれ、特徴ですが実はMP3より音質がよいことがあげられます。低圧縮では大きな差はありませんが、実用レベルの128kbpsでの音質の差は歴然です。少しノビは悪いものの、低音高音がMP3よりはよくでており、幾分低音のほうがよく改善されているようです。WMA形式なら、128kbpsでも実用だと感じる人も多いでしょう。ちなみに以前は、64kbpsのWMAが128kbpsのMP3と同程度と言われていましたが、そこまで持ち上げるのはどうなんでしょう。
 
残念ながら、欠点があります。対応するプレイヤーは増えているのですが、多くのプレイヤーでWMA形式による電池消費が激しい状態のようです。MP3ほど技術が成熟してないので、各メーカーでばらつきがあること、やはり複雑な計算が必要とされていることなどが原因だと思われますが……。
長時間再生には残念ながら向いていない、と考えたほうがいいでしょう。スペックの再生時間の半分程度にまで落ち込む場合があります。
 
 
◆Ogg Vorbis形式
かつて、MP3が革命的な音楽形式とされていた時期がありました。それは、Windows95により爆発的にPCが普及したことにより、PCでいろんな事をしたいという人が多かったためです。この頃、多くの人がMP3用のソフトウェアを作成しましたが、そこにいきなりライセンスの話が舞い込み、多くのMP3関連ソフトを作った作者は困惑しました。そして、「誰にも左右されない音楽形式を作ろう」という話になり、誕生したのがこのOgg Vorbis形式です。

新しい形式といわれる時期も過ぎ、安定してきました。音質はもちろんMP3以上で、WMAと同等程度と言われます。
やはり128kbpsで十分です。高音低音共に安定してますし、WMAと比較したときにはOggのほうがよいという人が多いみたいですが、そもそもOggを使った事がない人がほとんどなので比較するひとはOgg信者だったりして実際のところわかりません。まぁ、でもOggのほうが気持ち音質がよい、と言う程度ということにしておきましょう。

欠点は、なによりも対応しているプレイヤーが少ないことです。エンコーダも公式のもの以外にはあまり出回っておらず、以前の午後ブームのような強烈さがありません。また、若干拡張面がまだ未熟のようです。電池消費ははっきりと言えませんが、およそMP3と同等とみていいかと。
 
 
◆ATRAC3
ソニーが一押ししている規格で、ソニー専用規格といってもいいかもしれません。
個人的にあまり好きじゃないのでほどほどにしておきますが、ソニー製品の中には(それ以外のがあるか知らんが)、ATRAC3にのみ対応し、MP3は再変換による対応しかしてないものがあります。
つまり、最初に書いた「二重圧縮」が起こるので、MP3対応と書かれてても油断しないようにしたほうがいいと思います。
ATRAC3自体の音質は決して悪いわけではありませんが、しかしMP3と大きくかわらない上、独特の音質変化が感じられました。
再生時間などの比較はできそうになかったので、ここでは省略します。デメリットは、対応してるのがソニー製品ばかりだということ、そのため汎用性が低いわりに特別優れた点が見出せないことです。あえていうなら、ソニーが自前のライセンスで出しているのだと思われるので、本体価格が安く抑えられているのではないでしょうか。
 
 
◆AAC形式
いわゆる「iPod形式」です。Appleが押しているだけだと思って調べたら、実はテレビの地上波デジタルでも用いられている形式だそうで。使ったこと無いので、あまり細かい事は言えませんが、新しい規格ですので基本的に音質は良いほうだと言えます。
汎用性はこれから上がっていくだろうと思われますが、先行きはまだ不明ですので油断なりません。
ただ、企業サイドが押している分、下手にフリーなOggよりは今後広まる可能性は高いでしょう。
 
 
◆WAV形式
参考のため、書いておきます。いわゆる「無圧縮形式」です。ほとんどの音楽プレイヤーが対応してないのですが、それは当然大きすぎて持ち歩きに向いていないからです。CDから直接音楽を取りだした場合、この形式になります。なので、無圧縮と言ってもほぼCD音質に準じるという意味です。
気に入った曲で音質を落とさず保存しておく分には、PC上にこれを残しておくのもよい手です。ただ、バカでかいのでほどほどに。
 
 
◆CDDA形式
これも参考のため書きます。音楽CDをPCで開くと表示され、容量はほんの僅か。これをコピーすればいいのかと思う初心者もいるみたいですが、これは「CD再生のショートカット」みたいなものです。再生情報が入っているだけで、音自体は入ってません。あしからず。
似た名前にCDDBというのがありますが、これはCDの情報をネットで検索するためのデータベース機能です。最近の統合ソフトウェアは自動的にCDDBにアクセスするので、勝手に曲名を出してくれます。便利です。
 
 
◆MIDI形式
もういいやと思いつつ、一応書きます。これは「譜面ファイル」です。PCに内蔵された音源ファイルによる演奏を目的としたファイルで、譜面だけで音が含まれていないため非常に軽いです。ただ当然、再生するには音源ファイルが必要です。音源ファイルは、基本セットはWindowsと一緒に大抵インストールされていますが、MIDI形式が想定する音源はもっと上位のものが多く、環境によって音が全然違います。
主に、有名なクラシック曲の配布や、アマチュア作曲家による中間ファイルの配布として、あるいは耳コピーによる音楽の配布として用いられています。ただ、耳コピのファイル配布はJASRACにより禁止されたので、現在はその数はかなり減っています。(以前はなんでもありました)
ちなみに、カラオケに使われているのがこの形式で、着メロ(not 着うた)もこれを利用しています。
 
 
◆最後に
つらーっとたくさん書きましたが、まぁこれを読んだところでどうということはありません。
ただ、気にするのなら、MP3に限定せず他の音楽形式にも目を向けるといいでしょう。特にATRAC3や、WMAの扱いには要注意です。
気にならない、というのならどの程度まで節約できるのかを考えてみるのもいいかもしれません。MP3での64kbpsも良いですし、WMAにしてみれば高圧縮でも大丈夫かなとか思うかもしれませんし。
kbpsをたくさん書きましたが、ポータブルの場合はこの対応ビットレートの幅も一応店頭に書いてあります。通常の利用には支障ない幅のはずですので、普通は気にしなくてもいいですが見てみるのもありです。

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